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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第35章 一泊温泉旅行②
「美月!起きて。」

「おーい、美月さん!ご飯だよー。」

「…え?ご飯?ムニャムニャ…あ、おじちゃんおはよー。」

梨果と私で何度も何度も揺すりながら声をかけてやっと目を覚ました。

「おはよーって…。」

いくら揺すっても起きなかった美月。寝顔は可愛いし、もしここに梨果がいなかったら理性を欠いて悪戯してしまったところだ。


夕食の配膳が終わり仲居さんが固形燃料に火を着けてくれている。

「私、友也くんと奏音を呼んでくるね。…って変なタイミングだったらアレだからやっぱり携帯で呼ぼう。」

2人はすぐ隣の部屋にいるはずだが、梨果は気を使い奏音に電話をかける。

「奏音、いま大丈夫?ご飯だから友也くんとこっちに来て。うん、はーい。」

友也と奏音はすぐにやってきた。2人の距離が以前より近く感じる。

「うっわっ!すげー豪華じゃん!」

友也が部屋に来るなり感嘆の声を上げる。

「当館の料理長が厳選した旬の海の幸山の幸をふんだんに使ったお料理です。どうぞお召し上がりください。」

「ありがとうございます。いただきます。」

「じゃあ乾杯しようよ!」

梨果が音頭をとる。
子供たちはジュース、私はビールをグラスに注ぐ。

「かんぱーい!!」

「父さん。部屋といい料理といい凄い豪華だよね。俺たちだけでこんな贅沢して母さんに叱られない?」

「大丈夫だよ。父さんの稼ぎの範囲内だから。」

「てか父さんって一体何して稼いでるのよ?」

皆が注目する。きっと普段から不思議に思われているのだろう。

「物書きだよ。」

「物書きねえ…ぶっちゃけ母さんとどっちが稼いでる?」

「安定はしてないけど母さんよりは稼いでいるかなあ…。その時々によるかな。」

「ええっ!霞が関で働き詰めの奥様より稼いでいるの?!」

梨果が驚く。

「さぁ、実は母さんの稼ぎをよく知らないんだ。ははは…。」

「何だよー。あははは。」

美味しい料理とお酒、自慢の息子。それより何より梨果をはじめ、浴衣姿の美少女たちを3人も眺めてのゆったりとした時間は格別な贅沢だった。


「ふー!美味しかった。お腹いっぱーい。」

「腹ごなしに卓球コーナーいこうよ!」

食後に友也が提案し、別館にある卓球場へ行く。

「友也、卓球の腕に自信は?」

奏音が目を輝かせる。

「まあそこそこ。」

「ほー。勝負しようか。」
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