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臨時ヌードモデル ~梨果14歳の一年~
第8章 友也サイドストーリー
スポーツさえ得意なら人気者になれた小学生時代、俺は勉強ばかりさせられていた。
クラスではガリ勉と罵られたけど受験生の中では中の下だった。
友達が放課後サッカーやバスケをしていた間に俺は塾に通っていた。
スポーツが好きな俺は正直そいつらがうらやましかった…。

母親が学歴至上主義で一人息子の俺にいい大学へ行かせようと躍起だ。将来どっちがいいとかわからないけど、俺は好きなことを諦めてばかりだった。

母もそんな人生を歩んだようで、国家公務員として忙しく働いている。

逆に父は俺に滅多に口出ししない。
自由で温厚な父だけど一度だけ母とスポーツが好きならやらせてあげればいいと口論していたことがあった。
父は大学を出て物書きだか何かをしながら副業を転々とし、今は一体何をしているのかはっきりしない。
おそらく母の経済力が我が家庭を支えてる感がある。

中学受験を終え“自称進学校”に入学し、やっと父の助言で母から運動部への入部の許可がおりた。

勉強をそこそこに部活に熱中し、いつの間にか二年生に進級した。

まだ肌寒い4月のはじめ、駅は学生でごった返していた。

駅の階段を上る短いスカートの女子はやっぱり気になる。いつも何気に上を見上げるが、なかなか見えるものではないというのが最近わかってきた。

そんな中、俺を追い抜いて急いで階段を駆け上がる女子がいた。
盛大にスカートをなびかせながら彼女は二段飛ばしで走る。

(お!ラッキー)

何気に上を見上げる。斜め前のサラリーマンのオッサンもその前の大学生風の男も同じ一点を見上げていた。
だけど…。
スカートの中は黒い何やらを穿いていてパンツを拝むことはできなかった。

(同志達よ残念だったな…。)

新しい定期券で改札を抜けホームに着くとさっきの女子がいた。
乗りたかった電車に間に合わなかったようで遠ざかる車両を残念そうに見送っていた。

よくみると桐邦中学の制服。ブレザーにチェックのスカートは皆短めにしており男女共に人気の制服。
大学の附属で偏差値の高い学校だ。

(へぇ桐邦中。スカートの下にあんなの穿くなら短くしなきゃいいのに。)

小柄で華奢、ボブの黒髪が美しく、制服が似合っているなと見惚れた。

次の電車がホームに入り、俺もまだ美しい彼女を見ていたくて同じ車両に乗った。
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