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愛とは違う
第1章 治らなければいいのに
 じーっと。
 天井を眺めてどのくらい経ったんだろう。
 もう限界だ。
「うあーっ! 動きたい!」
 すぐに隣の部屋にいたキルアが飛び込んでくる。
「どしたゴン!」
「キルアぁ! もう俺治ったからごほっ……げほっ」
 咳き込むオレを呆れた声が制する。
「バァーカ。全然治ってねーじゃんか。ちゃんと寝てろよ」
 そう言いながら汗ばんだ腕を回す親友を睨む。
「キルアはずっと修行してるんだろー! オレも鍛えたい」
「じゃあさっさと治せよ。こんなところで風邪なんか引いて」
 ベッド脇に置かれた濡れタオルを絞ってオレの額に乗せる。
 無造作に見えて丁寧に。
 優しいんだ。
 ひんやりとしたタオルに目を瞑る。
「うー……こんなんじゃ、全然適わないよ」
「誰にだよ」
「……ヒソカとか」
「ああ!?」
 ああもう……
 名前出したらこうだもん。
「おまっ……っあんな奴まだ意識してんのかよ!」
「なんでキルアはいつもヒソカの話したら怒るの? 強いし筋肉凄いし、ヒソカの能力は」
「うるせえなヒソカヒソカ! 俺はあいつが気に食わねーの」
 珍しく足音を鳴らしながらキルアはドアに向かう。
 閉じかけて、ひょこりと顔を出す。
「レオリオに呼ばれてるから出るけど、動くんじゃねーぞ」
「わかってるよ!」
「ははっ」
 ばたんと扉が閉まる。
 その途端部屋が静まり返った。
 窓から優しく風が吹く。
 あーあ。
 つまんないな。
 起き上がって、シーツを手で掴む。
 無意識に練を使っていたようで、手の周りに念が揺らめいた。
 頭からじわりと汗が滲み、寒気が走る。
 ばたりとそのまま倒れ込んだ。
 息が切れてる。
 寒い。
 はーっ、はーっと息を吐く。

「キミらしくないね◆」

 ぱさりと上からシーツをかけられた。
「んぐ?」
 そこからもぞもぞと頭を出すと、窓際に見慣れたシルエットが立っていた。
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