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愛とは違う
第1章 治らなければいいのに
 気が遠くなって、ヒソカがまた俺をどこかに運ぶのを感じたとこまでは覚えてる。
 お姫様だっこで。
 風を浴びながら。
 でも、次に瞼を開けたときには、ヒソカはいなかった。
「ゴン!」
「キ、ルア?」
 ぼおっと視界が開けてくる。
 キルアの髪が輪郭を現す。
「あれ、ここ……」
 べちゃ、と額に濡れたタオルを投げつけられる。
 咄嗟に目を瞑った。
「ばーっか! お前ヒソカに連れてかれたんだよ。アジトに侵入したときとは違ぇんだぞ? あん時はオレもいたから……あーっくそ! 何された? 何かされたんじゃねえかアイツに」
「ちょ、ちょっとキルア。何?」
 べたべたと身体中を触られる。
 遊んでるかと思ってはしゃぎながら逃げる。
「やーめーろーよ! あははっ」
 キルアもベッドに乗ってきてもつれ合う。
 あれ。
 熱、あったのに。
 なんか、元気になってる。
「ゴン」
 がっ、と両肩を押さえつけられてお互い息を整える。
 はあはあ、と。
 汗が首に流れてる。
「もう、アイツに関わるな」
 低い声だった。
 真剣なときの。
 いつもとは違うキルア。
「いきなりいなくなるなよ……ゴン。しかもアイツと一緒になんて」
 キルアが俺の胸に頭を押し付ける。
「ど、したの?」
 ガバッと起き上がる。
「なーんてな」
 あ。
 笑ってる。
 なんだ、もう。
「冗談?」
 軽く突き飛ばして、倒れたキルアに馬乗りになる。
 しばらく笑い合った。
 それから、ドアを二回ノックする音のあとにレオリオとクラピカが入ってきた。
 俺達を見て、ふっと眉を緩ませる。
「なんだ。元気じゃないか、ゴン」
「なにもされてないよな!」
 二人が近づく。
 キルアは俺を優しく押し退けると、無表情に戻ってベッドから降りた。
「大丈夫だよ。元気になったし!」
 元気に……
 そういえば、ヒソカは何処に行ったんだろう。
 俺をここに戻して。
 また、消えちゃった。
 拳を握る。

ーボクとついてくる?ー

 ねえ、ヒソカ。
 あれって本当に冗談だったの。
 気まぐれ?
ーキミとボクはすっごく相性が良いよー
 まだそう思ってるのかな。
「だーっ、もう!」
 頭を叩く。
 俺、ヒソカのことばっかり考えてる。
「どした、ゴン!」
 心配するレオリオと、クラピカをよそ目に、キルアは出ていった。
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