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坊ちゃまと執事 〜或いはキャンディボンボンの日々〜
第1章 かくも愛しき田園の一日

…アルフレッド坊っちゃまが異常なほど入浴を嫌がられるのは、ご両親を水難事故で亡くされたからなのだ…。
オスカーは腕の中で泣きじゃくるアルフレッドを見つめる。
鼻の頭を真っ赤にしてしゃくりあげるアルフレッドにオスカーは優しく声をかけた。
「…アルフレッド様、アルフレッド様はご入浴でもその他でも、不慮にお亡くなりにはなりません。
…なぜならば、私がアルフレッド様を命に代えてでもお守りするからです」
アルフレッドはおずおずと顔を上げる。
そしてオスカーの彫像のように整った顔をまじまじと見つめた。
「…本当に?」
「はい、アルフレッド様」
「…本当に、オスカーはずっと僕を守ってくれる?」
「はい、お誓いいたします」
「…あとさ…」
「はい、アルフレッド様」
アルフレッドの碧の瞳が不安そうに訴える。
「…オスカーも、死なない?」
オスカーは怜悧な碧の瞳を見張った。
「…アルフレッド様…」
「オスカーも死なないよね?ずっとずっと僕のそばにいるよね?」
オスカーの一見冷たく見える美貌が柔らかく解けた。
「…はい、アルフレッド様。私は死にません。ずっとアルフレッド様のお側におります」
「良かった…!」
アルフレッドは白い頬を赤く染め、オスカーの首筋に改めて抱きついた。
アルフレッドの蜂蜜色の髪からは、甘いバニラの香りがした。
オスカーは一度しっかりとアルフレッドを抱き締める。
だが、次には澄ました表情でアルフレッドに告げる。
「…ご安心されたところで、ご入浴の件ですが…」
アルフレッドはまた顔を引きつらせる。
オスカーは眼鏡の奥の瞳を細め、唇の端に笑みを浮かべた。
「…今朝はシャワーだけ浴びていただきます。それならよろしいでしょう?」
アルフレッドはうんうんと瞳を輝かせ頷く。
「シャワーならいい!ちゃんと浴びる!ありがとう、オスカー。…大好きだよ、オスカー」
アルフレッドはオスカーの白皙の頬に可愛らしいキスをした。
オスカーの胸からぴょんと降りると、白い寝間着の裾をふわりと靡かせ、シャワー室へ駆けこんだ。
トーマスが慌ててあとを追う。
オスカーは少し赤らんだ頬に手を遣り、わざとぶっきら棒に呟く。
「…本当に…男を垂らしこむのだけはお上手になられて…!」
そして眼鏡を押し上げると、そのまま端正な足取りで浴室を後にしたのだった。
オスカーは腕の中で泣きじゃくるアルフレッドを見つめる。
鼻の頭を真っ赤にしてしゃくりあげるアルフレッドにオスカーは優しく声をかけた。
「…アルフレッド様、アルフレッド様はご入浴でもその他でも、不慮にお亡くなりにはなりません。
…なぜならば、私がアルフレッド様を命に代えてでもお守りするからです」
アルフレッドはおずおずと顔を上げる。
そしてオスカーの彫像のように整った顔をまじまじと見つめた。
「…本当に?」
「はい、アルフレッド様」
「…本当に、オスカーはずっと僕を守ってくれる?」
「はい、お誓いいたします」
「…あとさ…」
「はい、アルフレッド様」
アルフレッドの碧の瞳が不安そうに訴える。
「…オスカーも、死なない?」
オスカーは怜悧な碧の瞳を見張った。
「…アルフレッド様…」
「オスカーも死なないよね?ずっとずっと僕のそばにいるよね?」
オスカーの一見冷たく見える美貌が柔らかく解けた。
「…はい、アルフレッド様。私は死にません。ずっとアルフレッド様のお側におります」
「良かった…!」
アルフレッドは白い頬を赤く染め、オスカーの首筋に改めて抱きついた。
アルフレッドの蜂蜜色の髪からは、甘いバニラの香りがした。
オスカーは一度しっかりとアルフレッドを抱き締める。
だが、次には澄ました表情でアルフレッドに告げる。
「…ご安心されたところで、ご入浴の件ですが…」
アルフレッドはまた顔を引きつらせる。
オスカーは眼鏡の奥の瞳を細め、唇の端に笑みを浮かべた。
「…今朝はシャワーだけ浴びていただきます。それならよろしいでしょう?」
アルフレッドはうんうんと瞳を輝かせ頷く。
「シャワーならいい!ちゃんと浴びる!ありがとう、オスカー。…大好きだよ、オスカー」
アルフレッドはオスカーの白皙の頬に可愛らしいキスをした。
オスカーの胸からぴょんと降りると、白い寝間着の裾をふわりと靡かせ、シャワー室へ駆けこんだ。
トーマスが慌ててあとを追う。
オスカーは少し赤らんだ頬に手を遣り、わざとぶっきら棒に呟く。
「…本当に…男を垂らしこむのだけはお上手になられて…!」
そして眼鏡を押し上げると、そのまま端正な足取りで浴室を後にしたのだった。

