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坊ちゃまと執事 〜或いはキャンディボンボンの日々〜
第1章 かくも愛しき田園の一日
「やあ、麗しのオスカー!今日も君はすこぶる美しいねえ」
能天気なほど明るい声をあげながら、アルフレッドの主治医…ドクターリヒャルト・アーレンベルグはご自慢のフォードから降り立った。
オスカーは白皙の美貌にアルカイックスマイルを浮かべながら、慇懃にお辞儀をする。
「ドクターアーレンベルグ、お久しぶりでございます。お待ち申し上げておりました」
リヒャルトは芝居がかった仕草でため息を吐く。
「…なんとまあ他人行儀なご挨拶だ。
私のことはリヒャルトと呼んでくれと言ったはずだ。…君の国流にリチャードでもいいよ」
リヒャルトはにこにこ笑いながら、オスカーの肩に手を回す。
オスカーはさりげなく手を外し、ひんやりとした美貌に僅かな笑みを浮かべ、玄関ホールの中へとリヒャルトをいざなう。
「…アルフレッド坊っちゃまの健診をどうぞよろしくお願いいたします。喘息の予兆はないかも念入りにお願いいたします」
リヒャルトは肩を竦め、首を振る。
「…分かったよ。オスカー。君は実に優秀で忠義な執事の鑑だ」
「…恐れ入ります」
オスカーはリヒャルトのドクターズバッグをメイドに受け取らせると、そのまま美しい後ろ姿を見せ、大階段を登って行った。
黒い燕尾服の裾が優雅に翻る。
リヒャルトは先ほどまでのやや軽薄な態度をしまい込み、世にも美しい執事の後ろ姿を眩しげに見つめ、ゆっくりと彼の後に続いたのだった。
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