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100のベッドシーン
第18章 書けなかった一行を、あなたがくれた
目を覚ましたとき、まだ部屋はうす暗かった。

カーテンの隙間から差し込む朝の光が、静かに床を照らしている。

私は、彼のベッドの中にいた。

背中には温かいぬくもり。

振り返らなくても、そこに遼さんがいるのが分かった。

昨夜のことが、夢ではない証拠のように、シーツの感触がやけに生々しく肌に触れる。

「……おはようございます」

そっと声をかけると、すぐに彼の声が返ってきた。

「おはよう、澄香さん」

遼さんの声は、いつもよりも少し低くて、寝起きの熱が混じっている気がした。

私はゆっくり体を起こして、背中に視線を感じながら、ベッドの端に座る。
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