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蜜愛~男になった女~
第3章 【白桜記】 其の三・巡る想いは
 が、それはほんの束の間のことで、すぐに口の端を引き上げた。彼が発作を起こすときの特有の表情であった。
「ホウ」
 信頼はいかにも皮肉げな眼でおさとの方を見た。
「昨夜、そなたが典姫のことを突然に口にしたのは何故かと不思議に思うていたのだが、こういうことであったのだな」
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