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蜜愛~男になった女~
第3章 【白桜記】 其の三・巡る想いは
 昔から彼女は信頼を第一に考えてきた。もし流れ矢が飛んでくれば、自らの身を盾にして信頼を庇うだけの覚悟を父に教えられた。
 そんな想いに耽っていると、襖の向こうから別の腰元の声が聞こえた。
「典姫様がお見えにござります」
 お美代が立って襖を開くと、典姫が少し恥ずかしげな表情で現れた。
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