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蜜愛~男になった女~
第3章 【白桜記】 其の三・巡る想いは
「典姫が皆に陰で何と呼ばれているかと訊ねたことを憶えておるか」
 唐突に言われ、おさとの方は息を呑んだ。
 二日前、信頼が寝所で言った台詞が耳奧に蘇る。
―典姫が城で皆に何と呼ばれているか、そなたは存じておるか。
 確か信頼はそう訊ねてきたのではなかったか。
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