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第4章 第二部【こぼれ桜】　其の一　始まりの桜

　ところが、ある日、信頼の伴として遠乗りに出た折、女であることが露見、信頼に無理に側室とされてしまった。初めは信頼を主君としてしか見られなかったおさとの方であったが、長松丸という子までなした今は穏やかな愛情を感じるようになっている。
　何より、男女の別なく、おさとの方の信頼を大事に思う気持ちは変わらない。その想いが年月を経て、男女の営みを重ねる中に次第に色を変えていったと言えるだろう。