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蜜愛~男になった女~
第4章 第二部【こぼれ桜】 其の一 始まりの桜
そのことは、おさとの方にとっても嬉しいものであった。聡一郎と呼ばれていた時代から信頼が良き藩主となることだけを願ってきたのだ。
「確かに主でうす様は殺すなかれと人々を説かれました。殿のおっしゃるように、人を殺さずに済むものならばよろしうこざいますが、望月殿のやり様は人の道に外れたもの、最早粛正する他はございませんでしょう。殿、躊躇いはかえって、殿のおん身を危うくいたしまする。どうかご自分をお信じになられ、選び取られた道をお進み下さいませ」
「確かに主でうす様は殺すなかれと人々を説かれました。殿のおっしゃるように、人を殺さずに済むものならばよろしうこざいますが、望月殿のやり様は人の道に外れたもの、最早粛正する他はございませんでしょう。殿、躊躇いはかえって、殿のおん身を危うくいたしまする。どうかご自分をお信じになられ、選び取られた道をお進み下さいませ」