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蜜愛~男になった女~
第4章 第二部【こぼれ桜】 其の一 始まりの桜
おさとの方は長松丸を抱いたまま言った。
信頼の眼が大きく見開かれる。おさとの方は微笑んだ。
「さりながら、殿。事が無事成った暁には、流した血の多さのため、失われし生命のために存分に悔いて下さりませ。正義のために血を流すことはやむを得ぬことなれど、自らの行いを省み悔いることは必要にござります。他者を殺すことに痛みを感じなくなった時、人は最早単なる殺人鬼となりまする。また、流す血は必要最低限にとどめるお心配りも肝要かと存じます」
信頼の眼が大きく見開かれる。おさとの方は微笑んだ。
「さりながら、殿。事が無事成った暁には、流した血の多さのため、失われし生命のために存分に悔いて下さりませ。正義のために血を流すことはやむを得ぬことなれど、自らの行いを省み悔いることは必要にござります。他者を殺すことに痛みを感じなくなった時、人は最早単なる殺人鬼となりまする。また、流す血は必要最低限にとどめるお心配りも肝要かと存じます」