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蜜愛~男になった女~
第5章 第二部【こぼれ桜】 其の二 水面下の計略
聡一郎改めおさとの方が信頼の側に上がってほどなく、頼母も負けじと養女を信頼の後宮に納れようと試みたが、失敗に終わった。信頼はおさとの方以外の女には見向きもしなかったのである。あれほど女から女へと渡り歩いていた信頼が狂ったようにおさとの方一人を求めるのは、信じられない想いであった。
やがて、おさとの方は懐妊し、佐伯家の世継ぎを生んだ。頼母の最も怖れていたことが起こったわけである。世継ぎの生母ともなれば、おさとの方の権力は絶大なものとなる。しかも、信頼の寵愛第一の側室である。
やがて、おさとの方は懐妊し、佐伯家の世継ぎを生んだ。頼母の最も怖れていたことが起こったわけである。世継ぎの生母ともなれば、おさとの方の権力は絶大なものとなる。しかも、信頼の寵愛第一の側室である。