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蜜愛~男になった女~
第5章 第二部【こぼれ桜】 其の二 水面下の計略
「いいえ、殿。私はむしろ嬉しうございます」
おさとの方は微笑んで首を振った。
訝しげな表情の信頼に言う。
「私は聡一郎からおさとと呼ばれるようになっても、こうして、いつでも殿のお側にいることができますもの。そして、皆様にお集まり頂くことで、女の身ながら、もしかしたら、いささかなりとも殿のおんためにお役に立てているやもしれぬと自惚れたことを考えておりまする」
おさとの方の眼には光るものがあった。