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蜜愛~男になった女~
第6章 第二部【こぼれ桜】 其の三 散る桜、咲く桜
「わしはもう二度とこのような事件を起こしとうはない。人を斬るということがいかに後味の悪い心地か身に滲みた」
「殿、殿がそのお心をお忘れなき限り、この河北藩はつつがのう続いて参りましょう。どうか、今日のお心の痛みをお忘れなさいますな。それが逝った者たちの供養にもなり、尊い犠牲となった人々への餞ともなりまする」
信頼が小さく頷いた。
おさとの方は信頼をそっと抱きしめた。
まるで母親が幼子にするように、優しくその背を叩く。
「殿、殿がそのお心をお忘れなき限り、この河北藩はつつがのう続いて参りましょう。どうか、今日のお心の痛みをお忘れなさいますな。それが逝った者たちの供養にもなり、尊い犠牲となった人々への餞ともなりまする」
信頼が小さく頷いた。
おさとの方は信頼をそっと抱きしめた。
まるで母親が幼子にするように、優しくその背を叩く。