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第6章 第二部【こぼれ桜】　其の三　散る桜、咲く桜　

　それから十日余り後。
　望月頼母の処分が正式に決まり、主だった謀反の首謀者の取り調べが終わった。頼母は公金横領と藩主暗殺未遂の罪状により切腹、望月家は断絶となり、勘定吟味役は河北藩から追放とあいなった。頼母に与し、謀反に連座した者たちは他にも数名いたことは判っていたが、信頼は後の者は詮議だけして、その罪は問わなかった。