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蜜愛~男になった女~
第6章 第二部【こぼれ桜】 其の三 散る桜、咲く桜 
 おさとの方は今、庭のよく見える場所に座っていた。うららかな皐月の昼下がりとて、部屋の障子はすべて開け放たれている。
 庭の高嶺桜は既に花が散り、緑濃い葉が五月の陽光に照り映えていた。
 おさとの方の膝に頭を預け寝ころんで、信頼は浅い眠りにたゆたっている。
 ふと眠っているとばかり思っていた信頼の手が動いた。そろそろと持ち上がり、おさとの方の腹部に触れる。
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