この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
蜜愛~男になった女~
第7章 番外編【櫻の系譜・壱~雪時雨(ゆきしぐれ)~】

長儀子は今こそ知った。我が身の信頼への想いが紛れもない恋であることを。半月前、初めて信頼と逢ったその刹那から、長儀子は信頼に惹かれていた。あの凍れる月のように美しい顔(かんばせ)に冷たい笑みを刻んだ男にひとめで恋に落ちたのだ。
長儀子は、冷えた眼差しを思い浮かべた。信頼の瞳は、あたかも底なしの暗闇のようだ。その闇はぽっかりと開いた、果てのない空洞へと続いている。そして、それは信頼自身の中に巣喰う深い闇に他ならない。
長儀子は、冷えた眼差しを思い浮かべた。信頼の瞳は、あたかも底なしの暗闇のようだ。その闇はぽっかりと開いた、果てのない空洞へと続いている。そして、それは信頼自身の中に巣喰う深い闇に他ならない。

