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蜜愛~男になった女~
第9章 番外編【櫻の系譜・壱~雪時雨(ゆきしぐれ)~】 参

不思議なことに、風もないのに、時折、頭上から白い花片が降ってくる。長儀子は現実の高嶺桜を見たこともないのだが、今、夢の中で確かに高嶺桜はそこに存在していた。それは奇妙なほど現実感を伴った夢であった。
待ち人はまだ来ない。長儀子がそう思ってふと面を上げた時、前方に人影が浮かび上がった。
桜の樹の周囲は濃い靄(もや)のようなものに包まれている。人影は深い霧に包まれていて、その顔を確かめ得るすべはない。
待ち人はまだ来ない。長儀子がそう思ってふと面を上げた時、前方に人影が浮かび上がった。
桜の樹の周囲は濃い靄(もや)のようなものに包まれている。人影は深い霧に包まれていて、その顔を確かめ得るすべはない。

