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蜜愛~男になった女~
第9章 番外編【櫻の系譜・壱~雪時雨(ゆきしぐれ)~】 参
「長儀子、ちと風が冷たくなってきたようじゃ。寒うはないか?」
 信頼が自分の着ている羽織を脱いで、そっと長儀子にかけた。
「―長儀子?」
 更に呼びかけたが、返事はない。
 信頼はハッとして、長儀子を見た。口許に手を近付けてみても、既に息遣いは感じられなかった。
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