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凍てつく湖
第3章 告白と回想  
では、このふつふつと沸いた殺意をどうすればいいのか?仮に、仮にですよ、、私がこのまま田崎を殺せたとしても、即座に逮捕されるのは間違ありません。
つまり本当に「殺す」なら完全犯罪、それしかなかったんです。

私は柄にもなく探偵小説や犯罪小説を読み漁りました。それこそ辞書を片手にね。
分かったのは自分には到底出来ない、という確固たる事実。そして現実でした。そもそも灰色の頭脳もない。おまけに不器用でドジと来たもんだ。
でもね、これは私なりの大きな発見でした。

ならば、どうすればいい?
そう、発想の転換を学ぶんですよ。

だから私こう考えました。これは普通の人が犯すあくまで普通の殺人なんだとね。普通の人など沢山いる。つまり容疑者は沢山いるんだ、と。
仮に特殊なトリックを使えば、その類いの特殊な人間が疑われますからね。
普通に殺すんですよ。ふ、つ、う、にね。
そして、ある程度は疑われる事を想定して動くんです。
要は最初からグレーでいいんです。真っ白になる必要など一切ありません。
疑わしきは罰せず、あるいは現代で言うリスクマネジメントですかね。

と、まぁ、、そこまでは考えました。

でも聞いていて気付きません?
私は肝心要の事を忘れているんですよ。
そう、要は臆病で気が弱い私に人を殺めるなんて大それた事が本当に出来るの?という自らへの問いかけなんです。

つまり、この時点では完全なる絵空事で空想でした。こうやってどこか厄介な殺意と向き合いながら地獄のような現実と折り合いを付けていただけなんです。
よくある自慰行為となんら変わりません。

でもね、怒りという感情は本当に怖い。それこそ様々なアイデアが湧いて来ます。
あっ、あっ、とね。それこそ天から舞い降りて来ては人間の感覚という感覚を更に鋭くさせる。私はこの時ほど思った事はない。所詮は人なんて衝動的かつ感情的な動物のひとつに過ぎないのだと、ね
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