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凍てつく湖
第3章 告白と回想  
 そのイジメもね、日を重ねる事に更に酷くなって来ました。
私は何かから逃れるように、その絵空事に少しずつ感触を求めるように具体的に考え始めます。
殺人という完全犯罪を成し遂げるには、簡単に言えば存在証明(アリバイ)と動機なんです。
要はこの二つの問題をクリアするんだ、と。

言うまでもなく、アリバイだけはどうにもなりません。
ただ、同時にこうも思います。

いや、ちょっと待て、確実なアリバイがある人などそうはいない、とね。

この辺りの工業団地は寮住まいの独身者が多くてね。だから実際に完全なアリバイがある人などそうはいないのですよ。
試しに聞くけど貴方は答えられますか?昨夜の九時から十時までのアリバイです。念の為だけど、身内の証言はそこまで信用されない。だとすれば完全なアリバイがある人など実は稀なんですよね。

あっ、、もっとも今は監視カメラが至る所にありますからね。逆に可能なのかな?
失礼しました。まっ、とにかく古い昔話ですから、、承知して下さい。

あっ、楠木さん。全てに頷いて頂いてありがとうございます。ただ違うなら違うと言って頂いて構いませんから。

ありがとうございます。続けますね。

さて、この時点で犯行時刻は決まりました。そう午後九時から十時までの間となります。

更に考えに考えた私はひとつの結論を出しました。
不完全でいいアリバイに必要なのは「情報」と「気配」という事です。
要は見てはいないが多分そこに居たんじゃない?
という曖昧で構わない第三者の証言。これが「気配」。
そして犯行時刻に現場にいたら知り得ない事。
これが「情報」。

ただね、これ以上のアイデアは直ぐには浮かびません。でもね、不思議と確信はしていました。いずれはこの問題は必ずクリア出来るとね。

曖昧だけど、、いや、逆に曖昧だからこそ実はリアルなんです。だから、これが成功すれば、ある程度の疑惑から逃れる事は十分可能だと私は踏みました。

そしてもう一つは動機。これは簡単です。
私はね、田崎のふところに飛び込む決意をしました。
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