この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
濡華 ~妹、涼華の過去~
第4章 別離
花怜は妹の犯したことに一応の決着がつくとマンションの部屋で一人ぼんやりと考えていた。
【小さい頃はよく懐いていて可愛かったのになぁ……】
いつからだろう…涼華が距離を置くようになったのは。
あの子にとって自慢の姉でいたいとずっと思っていた。
母親からは…「お姉ちゃんなんだから見本にならないとね…」ずっとそう言われていたと思う。
だから私はずっと頑張ってきた。
成長するに連れ、その頑張りは自分の為となっていった。
親も周りも誉めてくれた。
その期待に応えたいとも思った。
深く考えたこともなかったが、その頃からだろうか?
妹の姿が私の視界に入って来なくなったのは…。
【だから何…バドミントン頑張っていたじゃない…】
私が大学受験に備えて勉強に集中し出すと妹は中学でバドミントンで結果を残していったらしい。
同じ家に住んでいながら、その情報は母親から聞くことがほとんどだった。
妹は遅くまで練習…私は部屋に籠って受験勉強。
朝食の時間は朝練でいない。
たまに顔を会わせても何を話しをしていいか解らなくなっていた。
親もスポーツに詳しくないのか、私がいる時は私の話が中心となっていた。
妹が大怪我をしてバドミントンが続けられなくなったと聞いた時もどこか他人事だった。
また何か集中できるものを見つければいいと思っていた。
だから、母親から戻ってきてと泣きつかれた時は正直驚いた。
妹の変わりようは目を見張るものだった。
私の世界観からははみ出していて言い争いになってしまった。
その結果がこれだ…。
私には何もしてやれない。
言った通りあの子が変わるしかない。
【セックスしてたって…ばかじゃないの……】
花怜は二回生の時に付き合っていた彼氏と初体験をした。
継続的に関係を繰り返しても、そんなにいいものとは思えなかった。
その彼氏とも去年別れていた。
フリーの間にそういった関係を男性とは持っていない。
やはり理解できないと思った。
母親から何度も着信が入っていたが、LINEで忙しいからと言い訳をついた。
するとLINEの返信で涼華の出発の日を伝えられた。
【今日だっけ……】
花怜が妹がいる間に実家に戻ることはなかった。
そして、夫孝一との結婚式まで妹と会うことはなかった。
【小さい頃はよく懐いていて可愛かったのになぁ……】
いつからだろう…涼華が距離を置くようになったのは。
あの子にとって自慢の姉でいたいとずっと思っていた。
母親からは…「お姉ちゃんなんだから見本にならないとね…」ずっとそう言われていたと思う。
だから私はずっと頑張ってきた。
成長するに連れ、その頑張りは自分の為となっていった。
親も周りも誉めてくれた。
その期待に応えたいとも思った。
深く考えたこともなかったが、その頃からだろうか?
妹の姿が私の視界に入って来なくなったのは…。
【だから何…バドミントン頑張っていたじゃない…】
私が大学受験に備えて勉強に集中し出すと妹は中学でバドミントンで結果を残していったらしい。
同じ家に住んでいながら、その情報は母親から聞くことがほとんどだった。
妹は遅くまで練習…私は部屋に籠って受験勉強。
朝食の時間は朝練でいない。
たまに顔を会わせても何を話しをしていいか解らなくなっていた。
親もスポーツに詳しくないのか、私がいる時は私の話が中心となっていた。
妹が大怪我をしてバドミントンが続けられなくなったと聞いた時もどこか他人事だった。
また何か集中できるものを見つければいいと思っていた。
だから、母親から戻ってきてと泣きつかれた時は正直驚いた。
妹の変わりようは目を見張るものだった。
私の世界観からははみ出していて言い争いになってしまった。
その結果がこれだ…。
私には何もしてやれない。
言った通りあの子が変わるしかない。
【セックスしてたって…ばかじゃないの……】
花怜は二回生の時に付き合っていた彼氏と初体験をした。
継続的に関係を繰り返しても、そんなにいいものとは思えなかった。
その彼氏とも去年別れていた。
フリーの間にそういった関係を男性とは持っていない。
やはり理解できないと思った。
母親から何度も着信が入っていたが、LINEで忙しいからと言い訳をついた。
するとLINEの返信で涼華の出発の日を伝えられた。
【今日だっけ……】
花怜が妹がいる間に実家に戻ることはなかった。
そして、夫孝一との結婚式まで妹と会うことはなかった。