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第5章 メイドの田中佳子

メイドの田中佳子は
つま先立ちでコンビニの中を覗いていた。

由美香がレジカウンターに引きずり込まれて
そこから男と由美香が倒れこんだので
中で何をしているのか見えなかった。

雇い主の霞ヶ浦から
「あの女にコンビニのレジで
胸をバイトの男に見せるように指示した。
お前は尾行して私が命じたミッションを
無事に由美香が果たすのを見届けなさい」と
佳子は霞ヶ浦から別のミッションを命じられた。

バイトの男が由美香の胸を揉むところまでは
しっかりとこの目で確かめたが
予期せぬ展開になってしまった。

由美香がレジカウンターの中に
引きずり込まれたのだ。

大変だわ！

コンビニに飛び込んでストップをかけるべきなのに
佳子はなぜか躊躇した。
バイトの男に手荒な事をされて
由美香が傷ついてもいいと思った。


田中佳子という女は数年前、
この温泉街で老舗の温泉旅館で
中居として働いていた。

ある日、こちらに別荘を建築するということで
IT企業の社長という霞ヶ浦が下見を兼ねて
旅行にやって来た。

霞ヶ浦が宿泊した旅館で部屋の担当が
当時の中居だった佳子だった。

部屋にお布団を一組敷いて
「では、ごゆっくりとお休みくださいませ」
そう言って部屋を出ようとする瞬間、
霞ヶ浦から布団に押し倒された。

「悪いようにはしないよ」

着物の裾を割り開いて
霞ヶ浦の手が差し込まれたとき
佳子は女として目覚めた。