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眩惑のディナーショー
第5章 四人目の御客様…どうぞ
脇ではターミルがニヤニヤしながらデジカメのシャッターを切りまくっていた。
「なんだ、主人を指差して失礼な奴等だな…」
ゴム素材のそれをくわえて喋り難そうに不満を溢す。
きのはそんなザイードに自分の手鏡を見せてやった──
「───…っ…」
ザイードは鏡に写った姿に卒倒しそうなショックを受けて目を見開く。
「あ、ザイード様これもおすすめっ」
きのはザイードのショックも気にせず手のひらサイズの大きな耳のオモチャを見せてくる。
アレフまでもがあまりの楽しさにこっそりと宴会司会役の巨大蝶ネクタイを首に付けて咳払いをしはじめていた。
それぞれが自由に玩具で遊び始めている。
ザイードは今だショックでタラコ唇を付けたまま放心状態──
巨大耳で遊ぶきのと、ヘチマたわしで新しいダンスをあみだしたターミル。
アレフは大きな蝶ネクタイと“納税滞納者”と書かれたたすきを掛けて他にも何かないかとバックを探っている──
「あの騒ぎは何事っ…」
「さ、さあ…っ…」
中庭を通り掛かった愛美にあんぐりと口を開けて聞かれ、セナも首を傾げて返すしかなかった──。
〜次なる宴の
余興に向けて〜
主人と家臣&きの このこ