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眩惑のディナーショー
第13章 福袋 [松]

最後にぎゅっと力を込めると夏希はパッと手を放す。そして菜々の顔を両手で挟み覗き込んだ。

「カキ鍋作ったから食べよ」

夏希はにっこり笑って口にする。

「牡蠣鍋?」

「 うん、早く終わったから何か作ろうって買い物行ったら鍋食材のワゴンに誘惑された……」

「ぷっ…」

スーパーで普通に買い物する姿が頭に浮かび、なんだか笑えて菜々は吹き出していた。

「なに笑ってんの? とにかく早く食べよ、温めるだけだから」

夏希はそう言って菜々の手を取りベッドから抱き起こす。

「鍋食べたら一緒にお風呂入ろ、お湯も貯めてあるから」

「今度は鍋の具になるの?」

「そ、俺が菜々さんを料理して食べるの」

夏希は笑いながらそう返す。

こう言う冗談もさらりとノって返してくれる。やっぱりスペシャルエンターテイナーだ。

菜々は手を引いて居間に向かう夏希の背中を見つめると夏希は不意に振り返る。
そして緩い笑みを瞳に浮かべ、口角が微かにふっと上がった。

「菜々さん……沢山おかわりするから覚悟してて……」

夏希はそう囁いて妖しい目線を菜々に向けた……。



〜サプリ男子に心も身体も癒されて〜

菜々&夏希

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