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神様のいない世界
第4章 躾
「…あ……あの、男の子とおじさんは?」

「……おじさん?」


吹き出す様に笑った宗高に、何かおかしなことを言ったのかと和隠は顔を引きつらせた。


「お前の言う『おじさん』は、組長だぞ?さすが大物は組長レベルでもおじさん扱いか?」

「……だって、名前わかんないしなんて呼べば良かったのか分からなかったから」


その組長さんと政安くんの姿がないから……もし、政安くんが何処かに連れて行かれたとか、心配なんだもん。
もし居なくなってたら、一人で抜け出すのは難しいし、それに、私を心配して優しく話しかけてくれた子を見捨てて逃げるなんて出来ない。


そう思った和隠は、組長をおじさん呼ばわりしたことの気まずさも重なり、気まずそうに宗高を見る。
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