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神様のいない世界
第4章 躾
初めて会ったあの夜の政安は、アイマスクをされてた私でもわかる位酷い仕打ちをされてたのに、こうもヘラヘラと出来るものなのだろうか。


「あ、醤油使う?」


そう言った政安は私に手を伸ばして渡そうとするが、その手首に赤く所々擦り傷のように血が滲んでいた。

三浦さんがしばらく出てこなかったのは、縛られてた政安くんをほどいていたからなのかなぁ。


「……あぁ、うん」


手を伸ばして政安から醤油をもらう和隠は、引きつった表情を必死に隠そうと苦笑しながら小皿に醤油をたらした。その和隠の視線に気づいた政安は、苦笑しながら腕をしまった。


あぁ、気にさせちゃったなぁ。
また酷いことされてるんだ。早くここから連れ出さなきゃ!!


和隠は決意を新たにしていた。

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