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神様のいない世界
第5章 出生
連れて来られる前に政安は既に相田からて酷く殴られ車に乗せられていた状態だったので、抵抗する力もなかったのだ。

瓶で思い切り叩かれた頭は腫れ上がっていてそこから血を流し、さらに宗高に殴られた顔は切り傷と腫れで酷い状態だった。


「状態は?」

「失神してる」


相田は政安を抱き上げながら、携帯を取り出して直ぐに医者に来るように連絡を入れると、三浦はキッチンに氷水を作りに行った。


「善、これ片付けろ」

「はい」


リビングに散らばるガラスの破片を片付けながらも、寝室の様子が気掛かりな善は、そっちに視線を何度も向けていた。


「お前が気を揉んでも仕方ない、そうやって心配するから矛先がお前に向ったんだろ?」
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