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神様のいない世界
第5章 出生
無言で寝室へと向かう宗高を見送ると善は恐る恐る声を掛けた。


「み……三浦さん、大丈夫ですか?」


相田も宗高を目で追うが、追いかけられずに政安に近づいた。

振り払われた勢いで後ろに倒れた三浦は後ろの家具に背中をぶつけ、痛がりながらも宗高の政安への怒りを分散させたのだが、その分散させた相手が和穏だったのだ。

熱があって意識がしっかりしていない和穏に宗高が何をするか想像するのも怖くて、善は三浦に尋ねたのだ。


「意識もしっかりしてない相手に無理はしないだろうし、こっちを止めないと政安の命が無かったよ」


そう言って立ち上がり政安の様子を見た。
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