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神様のいない世界
第5章 出生
いきなり腕を掴まれ手錠と足枷をつけられた。和穏は無抵抗に縛り上げられ、ただ宗高を見上げた。
もう逃げようもないのに。
「一応縛らせてもらう。お前は信用出来ないからな」
「……そう」
信用出来ないのは当たり前だけど、それが酷く傷付く自分がいた。
もう、誰もいない。
私の味方はきっとこの世にいない。
絶望とはこの事で本当に生きている意味さえない気がした。
和穏は薬のせいか、そのまま目をつぶり眠りに落ちた。
このまま……
目が覚めなければいい……