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神様のいない世界
第6章 関係
宮川が投げた服は政安が着ていた服で、それを手に取った政安は泣くものかと唇を噛んで堪えながら着た。

安い量販店の服はクリーニングで綺麗になっていて、部屋を出て行った宮川を探すように部屋を出る。


「ほら、財布」


宮川に投げられて慌ててキャッチする政安がチラッと宮川を見た。


「気を付けて帰れよ?」

「……わかった……またね?」


恐る恐る言うと、宮川の視線は政安を送るように指示した舎弟に目配せした。

連絡先も聞いていない、聞けなかった政安はせめてマンションだけは覚えておこうと外の目印になるものを必死に見ていて、徐々に見覚えのある建物へと変わって行った。


「……あの、俺の家知ってるんですか?」
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