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神様のいない世界
第6章 関係
「なんで……選りに選って私の誕生日に家に来たの?最低な誕生日になった」

「……だな?」

「誕生日ケーキの代わりに父親が違うって言われて、ロウソク吹き消す代わりにお母さんと弟が消えて、プレゼントの代わりに体を弄ばれて、ここに来てから最悪だよ。知らずに生きていけたらそれだけで十分幸せだったのに」


文句を言わずにいられなかった。
善が私をここに連れて来たんだから。


ガチャンと音がして、我に返り宗高が帰ってきたのだと、善の腕を離した。


「ここに居ちゃまずいんじゃないの?」


焦ってそう言うと、善は苦笑して見せた。


「どっちにしろ、もう遅いだろ?」


善がそう言った瞬間、開いていたドアを拳で殴る宗高が居た。
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