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第7章 変化

「イケメンには愚痴れねぇか？」

「善って、そっちの人？」

「は？！バカか、ちげぇし！！つーか、もしもそうだとしても若にそんな気を起こしたら……っ考えるだけでも恐ろしいわ」

「……冗談で言ったんだけど」


本気でビビる善を呆然と見ていた和隠は、小さく呟いた。


イケメンに愚痴れないんじゃなく、私を拉致って軟禁してる張本人に愚痴っても意味がないと思わないのだろうか。


和隠は善の考えていることも分からなければ、ヤクザのやることも理解できないでいた。


「私っていわゆる堅気ってやつでしょ？なんで巻き込まれてるの？」

「堅気だと思ってるのはお前だけだ。ヤクザと血が繋がってんだからいくらこれまで普通の生活をしてても、ヤクザの子供はヤクザだよ」

「……私もヤクザなの？」

「ヤクザって言うか、ヤクザの子供だ」


善は考えながら話すが、自分でも言っている意味がよく分からない様子で、それを見た和隠はやっぱり高校は卒業したいと思った。