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神様のいない世界
第8章 贈り物
「もう休め」


宗高に頭を撫でられ目をつぶる和隠だったが、ふとリビングの光景を思い出す。


「リビング、掃除しなきゃ」

「……あぁ、和隠が派手に汚したからか?」


宗高が意地悪く笑うと、目を開けた和隠が睨んだ。元はと言えば宗高が静止も無視して続けたからなのだ。自分だけのせいにされたくないと思ったのだ。


「明日善にさせればいい」


そう言って和隠を抱き寄せようとした腕を払いのけ、和隠はベッドから飛び起きた。


「善にさせられないよ!!」


恥ずかしいのも去ることながら、絶対にからかわれるのは目に見えている。知られる前に掃除をしようと寝室を出て行った。

宗高も和隠の慌てっぷりに体を起こした。
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