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第9章 新事実

「早速やろー！！」


食事を終えた和隠はリビングのテーブルに宿題を広げるが、筆記用具が無い。

ソファーに座ってビールを飲んでいた宗高を見上げて和隠は目を合わせる。


「あのー筆記用具がないんですけど」


まるで塗り絵を渡されて喜んだ子供が色鉛筆がないと訴えているような表情に宗高はむせた。


「これをお使いください」


三浦はスーツの胸ポケットからボールペン付きのシャープペンを出すと、それを手に取りテキストを開いた。

それなりに勉強は出来る和隠は、スラスラと解き始め、和隠は勉強に飢えているというよりはやることに飢えていたのだ。

そんな和隠を見た三浦はマンションに閉じこもっていればそんなものだろうと思ったのだ。

だからと言って外に連れ出せる状態ではないのだ。現在、組同士の争いが徐々に活発にもなっていたからだ。