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神様のいない世界
第9章 新事実
そんな時、宗高の携帯が鳴る。


「俺だ……見つかったか、あぁ、そのまま事務所に連れて来い」


和隠はその言葉に敏感に反応して宗高を見つめた。


『見つかった』ってお母さんたちのこと?!
聞きたいのに言葉が出ない。


「三浦、車出せ」

「はい」


そう言って立ち上がる宗高の足を掴んだ和隠は、必死に縋る表情をしていた。


「誰……誰が見つかったの?」

「……政安のお袋だ、お前の事も知っていたんだから詳しく聞き出すんだよ」


母親達がじゃなくて安心した一方、安否も分からず不安にもなる。
私の写真を持っていたくらいなんだから、両親とも知り合いのはず。もしかしたら居場所も知っているかもしれない。知らないにしても何らかの情報はあるかもしれない。


「私の事、聞くの?それなら私も連れて行って?」


和隠は藁にもすがる思いで宗高に頼んだ。
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