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第9章 新事実

「私が死なずにいられる場所を作ってくれる？」


涙目で訴えた和隠の真意を宗高は図り兼ねていた。

自分のそばにいたいと言っているのか、ただ身の置き場がないからそう言っているのか。

『お前が望むならそうしてやる』と言ってやりたいのだが、口約束よりも心が知りたいのだ。


「どういう意味だ？」

「意味……って……」


ただ『居てやる』と言ってくれるだけでいいのに。
この人は口約束でも破ったりしないだろうと思ったからだ。

何て言ったらいいのか分からずただ見上げていた。

リビングに宗高の姿を見て安心した自分がいて、それが今の和隠には当たり前の光景で、一緒にいて欲しいと思ったのだ。

『駒』だからそばに置いて置くのではなく……


好きなんだ……