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第11章 移住

翌日、三浦が紙袋を持ってマンションに来ると、それを和隠に渡した。


「あの……」

「それに着替えてください」


渡されたのは服。


「流石に親に会わせるのに、バスローブはキツイからな」


口角を上げて微笑む宗高に、和隠も苦笑いをした。

『親との顔合わせ』に若干のプレッシャーがある。


宗高がどう言って自分を紹介するんだろう。
私の素性はもう知ってるのだろうし。


不安ばかりで気が重くなる和隠は、三浦が持って来た服に着替えた。
胸元の空いたワンピースで、細身の和隠には少し違和感がある。


「三浦の趣味か？それとも女か？」

「彼女のです」


宗高の言葉に三浦がさらっと答え、そんな二人の会話に和隠はぽかんと口を開けていた。

三浦さんにも彼女居たんだ？