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第2章 陵辱

「……山根は元々、うちのシマのクラブの従業員だったんだよ、下っ端の構成員みたいなもんでね。
そいつが、店のホステスと逃げた……それが真由、あんたの母親だよ。
まぁ本来なら、捕まえるのがスジなんだけど、あの頃は沢口組と揉めてたからそれどころじゃ無くてね……持ち逃げでも無かったから追わなかっんだが、沢口の愛人だったあんたの母親に手を出したのが山根だったんじゃぁ話は別。
抗争の発端がそこならきっちり落とし前つけてもらわなきゃなぁ？
この世界には時効ってのは無いからよぉ」


宮川の話を聞いても、理解し難くて眉間にシワを寄せて聞いていた。


構成員って…
お父さんがヤクザの下っ端？！

沢口って人とお母さんが付き合ってて、お父さんと駆け落ちしたって事？！

抗争……？

沢口組の沢口って……ヤクザの組長さんとか？！


まさか。

だって普通にスーパーのレジのパートしてるんだよ？そんなお母さんがそんな危ない人の愛人だったなんてあり得ないし、お父さんにしたって、タバコもお酒もギャンブルもしない人だったんだから……何かの間違えだよ。