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神様のいない世界
第3章 境遇
きっと逃げるそぶりを見せれば、また縛られる。
寝たふりをして隙を見て逃げようとしたのも暴露たんだから、慎重にならないと。
「……お母さんを、捜すの?」
自分の身の振り方には肯定も否定もせずに、宗高を見上げて聞く。
悪い様にはしないと言う言葉を信じる事も出来ないが、もしそれが本当だったとしても、自分に適用するだけで、家族が適用するとは限らない。
捨てられても家族は家族。
恨む気は無い。
私を捨てれば、海が助かると思ったんだろう。ヤクザと関わりがあるのは、私とお母さんであって海ではない。
海の安全を確保出来たら、お母さんが迎えに来るかもしれない。
怯える様にテーブルに座り込んでたお母さんは、この事を考えていたのかもしれない……。
そう思い込むしか、自分を勇気付ける方法がなかったのだ。
寝たふりをして隙を見て逃げようとしたのも暴露たんだから、慎重にならないと。
「……お母さんを、捜すの?」
自分の身の振り方には肯定も否定もせずに、宗高を見上げて聞く。
悪い様にはしないと言う言葉を信じる事も出来ないが、もしそれが本当だったとしても、自分に適用するだけで、家族が適用するとは限らない。
捨てられても家族は家族。
恨む気は無い。
私を捨てれば、海が助かると思ったんだろう。ヤクザと関わりがあるのは、私とお母さんであって海ではない。
海の安全を確保出来たら、お母さんが迎えに来るかもしれない。
怯える様にテーブルに座り込んでたお母さんは、この事を考えていたのかもしれない……。
そう思い込むしか、自分を勇気付ける方法がなかったのだ。