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神様のいない世界
第3章 境遇
「まぁ……死なない程度に好きにしろ」
「いらないから持って行ってよ。どうせまた手足縛って出て行くんでしょ?」
「……逃げらんねぇだろ?しっかり見張り番も数人付けとくし。あー、それと、俺以外の名前を覚えるな。善の名前も忘れろ」
はぁ?何言ってんの、この人。
和穏が眉間にシワを寄せて見上げると、宗高も自分が発した言葉の意味に後悔をする。
「あ"ー、取り合えず俺の言う事を聞いていれば悪い様にはしない、いいな?」
いい訳ないでしょ?
そうは思っても、そう口にできないのは、何だかんだ言っても宗高が怖いのだ。
顔を逸らし少しふて腐れると、和穏の頭の上に大きな手が乗る。
「寂しがるな」
和穏は自分が家族を恋しがってる事に、宗高が気付いて励ましてくれているのかと耳を疑った。
そんな優しさなら、解放して!!
そう怒鳴りたくなるのを必死に飲み込んだのだ。
「いらないから持って行ってよ。どうせまた手足縛って出て行くんでしょ?」
「……逃げらんねぇだろ?しっかり見張り番も数人付けとくし。あー、それと、俺以外の名前を覚えるな。善の名前も忘れろ」
はぁ?何言ってんの、この人。
和穏が眉間にシワを寄せて見上げると、宗高も自分が発した言葉の意味に後悔をする。
「あ"ー、取り合えず俺の言う事を聞いていれば悪い様にはしない、いいな?」
いい訳ないでしょ?
そうは思っても、そう口にできないのは、何だかんだ言っても宗高が怖いのだ。
顔を逸らし少しふて腐れると、和穏の頭の上に大きな手が乗る。
「寂しがるな」
和穏は自分が家族を恋しがってる事に、宗高が気付いて励ましてくれているのかと耳を疑った。
そんな優しさなら、解放して!!
そう怒鳴りたくなるのを必死に飲み込んだのだ。