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―不還―
第2章 海
エレンの勢いに付いて行けず、後れてリヴァイが砂浜に辿り着いた。
二人の足跡が砂浜に残る。


「エレン、これは海か」
「子供の頃、アルミンに見せてもらった本そのままです。海です…」


エレンは荷物を置くとブーツを脱ぎ波打ち際に近寄っていった。


「おい、大丈夫なのか?」
「怖がらないで、兵長も来て下さいよ」


冷たい海水が足に触れる。
そのまま少し進むと膝まで海水に浸かった。

「気持ちいい、兵長も早く」


笑顔で手招きするエレンに仕方なく、リヴァイもブーツを脱ぎ側に行った。

そして一面の景色をゆっくりと眺める。
さざなみの音、空を飛んでいく鳥たち、海と空の境目である水平線…。
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