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―不還―
第9章 暗闇の中…一筋の安寧 3
それも束の間、リヴァイはそっと離れると呟いた。

「泣き止んだか…?手間のかかるガキだ…」

「も、もう泣きません、すみません…」

「なら俺はもう寝るぞ、明日も早い、忙しい。お前も早く寝ろ」

リヴァイはまくし立てる様に言うと、
昨日と同じようにシーツに包まって壁際に向いた。

「今日も兵長が眠るまで、俺ここに居ますね」

「…っ、めんどくせぇ」

そう言うとリヴァイはエレンの手を思いっきり引き寄せた。
そのはずみで、リヴァイの隣にボスンと崩れ落ちた。

「へ…兵長…?!」

「もういい、ここで寝ろ」

「え…でも俺地下で…」

遮る様に言う。

「二度言わせるな、ここで寝ろ」

「…はい……」

エレンは素直に返事をするとリヴァイの横にそそくさと寝そべった。
気恥ずかしいような、照れくさいような、くすぐったいような…
色んな感情が巡って来る。
リヴァイの背中にそっと額を当てる…


―今日は何も考えずに眠りにつこう。大好きな人の温もりを感じながら―




「おやすみなさい…リヴァイ兵長」


【了】
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