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―不還―
第4章 決断
赤い…砂浜も…波打ち際の水も…全部赤い…赤い……
刃は手から滑り落ち、膝からリヴァイは崩れ落ちた。
たった今彼は一番大切な人をこの世から失ったのだ。
「エ…レン…」
そして声にならない声で彼の遺体を抱きしめ、声を殺して泣いた。
―お前はこれで本当に幸せだったのか…?
―俺はまだお前に言ってない事が後一つある…
エレンの身体を横たえると、ジャケットの内側から何かを取り出した。
逃走用に使えると思って盗んできた拳銃だった。
ゆっくりとこめかみに銃口を向ける…。
そして反対の手でエレンの手を強く握った。
「エレン…愛している……」
怯む事無く、リヴァイは引き金を引いた。
月明かりの照らす星空の下、一つの銃声が空しく響き渡った。
刃は手から滑り落ち、膝からリヴァイは崩れ落ちた。
たった今彼は一番大切な人をこの世から失ったのだ。
「エ…レン…」
そして声にならない声で彼の遺体を抱きしめ、声を殺して泣いた。
―お前はこれで本当に幸せだったのか…?
―俺はまだお前に言ってない事が後一つある…
エレンの身体を横たえると、ジャケットの内側から何かを取り出した。
逃走用に使えると思って盗んできた拳銃だった。
ゆっくりとこめかみに銃口を向ける…。
そして反対の手でエレンの手を強く握った。
「エレン…愛している……」
怯む事無く、リヴァイは引き金を引いた。
月明かりの照らす星空の下、一つの銃声が空しく響き渡った。