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―不還―
第1章 逃走
急な用件に訳が分からず、エレンは首を傾げた。
鍵を開けてリヴァイが室内に入って来た。


「落ち着いて聞くんだ。お前の処刑が内密に上層部で決定した」
「…やっぱりそうですか…」
「三日後に執行、当日まではお前に勘付かれないように、
俺が監視でここの古城に滞在させるように言われている。
まだこの事を知っているのはごく僅かの人間だけだ」


俯きながらエレンは答えた。

「…ある程度覚悟は出来てました。俺は最後の巨人だから…」
「エレン着替えろ、壁から脱出する」
「リヴァイ…兵長…?!」
「裏に馬も用意してある、当面の非常食も準備してある」
「俺を…逃がすんですか…?」
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