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比翼の小鳥
第1章 穢された純潔
男の人が怖いと思ったのは、小学生の時。
確かあれは、10歳の誕生日を迎えたばかりの頃だった。
夏祭りの夜わたしたちは、知らない男たちに無理やり車に押し込まれ、誘拐された。
わたしが騒げば、姉を殺す、と。
姉には、騒いだら妹を殺す、と。
きつく目を閉じていても、男たちの卑猥な笑い声が耳に入ってくる。
「こいつ、漏らしやがった」
男の声は、どこか嬉しそうだった。
その言葉に、お姉ちゃんの啜り泣く声が聞こえた。
「年子か?」
「いや、双子だ」
「そういやぁ、ホクロの位置まで同じだ」
男たちはそう言って、また嗤う。
どこかで聞いた声に似ている気がしたが、恐怖に支配された頭では、何も考えることができない。
動くこともできずに震えていると、無理やり口がこじ開けられ、生臭い何かを入れられた。
あごが外れそうなほど大きなソレは、幼いわたしの喉の奥を犯し、わたしは何度もえづいた。
「いつまで、目ェ閉じてんだよ」
嗤いながら男が言う。同時に喉を犯される。
薄く目を開けると、裸身に浴衣をまとわり付かせたお姉ちゃんが見えた。
まだ膨らんでもいない胸の、白い肌には、どのくらい強く吸われたのか赤黒いアザがいくつも付けられていた。
お姉ちゃんはわたしの視線に気づくと、大丈夫と言うように、そっとうなづいた。