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<インランランドで淫乱体験>「私んちは淫乱家族」―続編の2
第18章 シアタールーム(B)

嵐と竜巻と雷のせいで空間が裂けて、自分たちは異次元の世界に舞い込んだに違いないと船長は考えた。

ならばきっと、どこかにブラックホールのような抜け穴があって、そこから現実の世界に戻れるかもしれない。

そう考えて視線を凝らすと、ジャングルの先に藪が広がり、獣道らしき小道が見える。

「船長、小道があります。行きますか?」

「おう、行くしかない」

髭面の子分が先導し、3人は薮から小道へと入って行く。

生い茂った樹木の枝から、吸血ヒルがポトリと落ちる。
なんで海中にヒルがいるんだと思ったら、ナマコだった。

突然雨が降り始めたかと思ったら、生シラスが群れてきらめく銀鱗だった。
トンボが交尾をしながら飛んでいると思ったら、タツノオトシゴの夫婦だった。


しばらく歩くと道が開けて、草藪の広場に小さな赤い門がある。

門を目にして3人は歓喜した。
門があるということは、門を作った人間がいるということではないか。

助かる道が開けるかもしれないと、船長は考えて喜んだのだ。


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