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雪エルフ魔女の氷結NG日記(極北系+官能短編集)
第2章 天使のような悪魔/深淵(アビス)エルフと初恋コレクター
4
 髪を玩んでわざとそっぽを向いて、チラ見してから奥の手を突きつける。

「私、「今は処女」なんだけど。どうする?」

 ほとんど百パーセントの確信があった。
 こんなふうでも彼には「初恋」のお相手なのだし、年齢も体については若いくらいなのだから。

「あ、うん。いいなら」

「良いよ」

 目を閉じて、少しだけ背伸び。今では彼の方が背丈が高いことに新鮮味と感動を覚える。そして、彼を手放して別の誰かを選んだ「幼なじみの女」とやらを心の中で哀れにすら思う。彼女が悪いわけでは必ずしもないのだろうが、ソーニャとが根本的に立場が違うということなのだろうか。

(いいわ、あなたもファーストキス貰って満足だろうし、残りは私が頂いてお世話しておいてあげる)

 なんだろうか、形だけ受け身の全能感。
 抱きしめられて唇があわさったとき、背筋を電気が駆け抜けて、頭がぼおっとなってしまう。快楽だ。「初恋のコレクション」の新しい一ページ。鮮烈な情動の満足感で胸がいっぱいになる。
 きっと、また痛いだろうとは思いつつ、それでも火照るような愉悦と期待に満ち満ちていくようだ。暗い情火と邪悪な渇望が、心の水面に張り裂けた命の血のように広がっていく。

(最高の決定的な思い出と一緒に、私の心の痛みもわけてあげる。あなたは他の女と一緒になっても、あなたは一生ずっと私のものになるのよ!)


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「ごめんねー。体だけバージンに戻ってても、やっぱり頭の中はこんなだし。でも満足でしょ? これで未来の奥さんにも、心の余裕で寛大な気持ちになれるっしょ?」

 そんな聖女か聖人君子みたいな優しい励ましや説教みたいなことを言いながら、自分でも白々しいとは思う。彼や「未来の奥さん」の幸福を願っているのは本心だけれども、それも感情や態度を取り繕っているだけかもしれない。
 本当は嫉妬しているのだろう。だから「初恋コレクター」とからかわれるようなやり方で、彼の心の一部だけでも自分のものにしておきたいのだろう。
 それでも、浅ましいなりの分別くらいはあるつもりだった。そうでもなかったら、惨めな上に有害だ。

「ソーニャ」

 今度はキスされただけで、加熱して潤みきった子宮が燃えだして、爛れるような甘い痺れが下腹部の奥から突き上げてくる。高ぶっただけでおき火のような官能が燃え上がるのに戸惑う。
 もう止めようがない。

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